ピアノ教室のリフォームや教室つき住宅の新築に携わることが最近多いです。
音楽にあふれた住まいって素敵ですね!憧れます。
ピアノ教室の設計で大切なのは楽譜棚の寸法です。
楽譜棚はオープンで設計されることが多く、楽譜や本を並べたときにきれいに見えるかは重要なことです。
そこで、ピアノ教室の楽譜棚の最適寸法を考えてみました。
まず、教室でよく使う楽譜の寸法を実測してみたところ、いくつものサイズに分かれることが分かりました。
(若干誤差があるかもしれません)
日本の楽譜
全音ピアノライブラリー、音楽之友社、ドレミ楽譜出版社、カワイ出版、ヤマハピアノスコア、ヤマハピアノライブラリー、パデレフスキー版ショパン、シンコーミュージック など、
殆どの日本製ピアノ楽譜はタテ304mm ヨコ228mm でした。
いわゆるA4サイズよりは少し大きいサイズです。(菊倍判というそうです)
※例外として春秋社 世界音楽全集 は紙スリーブに入っているのでタテ320mm ヨコ233mm
音楽之友社のウィーン原典版(赤)もタテ305mmですがヨコ233mmと少しだけ大きくなっています。
海外の楽譜
タテ310mm×ヨコ235mm ドイツのヘンレ社(いわゆる原典版)と英国のブージー&ホークス
タテ306mm×ヨコ230mm フランスのサラベール社・デュラン社は
タテ303mm×ヨコ223mm アメリカのIMC社
タテ303mm×ヨコ233mm ペータース・エディション
(・・・他にももっとありますが)
似ているようで微妙に違うのが並べたときに困ったところです。
肝心の棚のサイズですが、楽譜を取り出すのに手がかりが必要となるので上と手前に3cmの余裕が必要と考えます。
というわけで楽譜棚寸法はミニマムで高さ35cm 奥行き26.5cm と言えます。
※幼児教育向けのドレミレッスン本はタテにして収納すると丁度いい。
ついでにDVDのトールケースはタテ192 ヨコ138。
当社は、この棚にスクラップブックやスケッチブック(A4楽譜を貼って使う)を収納することを考えて、高さ40cm、奥行き30cmを標準としています。
たまに楽譜棚に扉をつけるか付けないかで悩む方もいらっしゃいますが、楽譜を並べることで適度に吸音効果が得られますので、音の響き方も考えて扉をつけたり配置を考えることをおすすめします。
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