マンションリフォームを考える際、多くの方が「費用はいくらかかるの？」と不安に思われるのではないでしょうか。リフォームの範囲や内容によって費用は大きく変わってきます。この記事では、マンションリフォームの費用相場や選ぶべき業者のポイント・工事を行う際の注意点について詳しく解説します。

マンションリフォームにかかる費用の目安

マンションリフォームの費用は、工事の規模や内容によって大きく異なります。全面的なリフォームから部分的な改修まで、予算に合わせた計画が必要です。

戸建てとマンションリフォームの費用の違い

マンションと戸建てのリフォームには明確な違いがあります。マンションでは共用部分と専有部分が明確に区別されており、リフォームできる範囲が限られています。玄関ドアの外側や窓枠・ベランダなどの共用部分は原則としてリフォームができません。


一方、室内の壁紙や床材・水回りなどの専有部分は基本的にリフォーム可能です。この制限のため、マンションリフォームでは戸建てと比べて大規模な外観変更や増築は難しく、その分コストが抑えられる場合もあります。

マンションリフォームで知っておきたい費用の内訳

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の2022年度調査によると、マンションのリフォーム費用の平均は278.6万円です。

水回り設備	トイレ・洗面所の改装	20〜100万円
	システムバスの交換	50〜100万円
	システムキッチンの交換	75〜200万円
内装リフォーム	フローリングへの変更	15～60万円
	和室から洋室への改装	50〜200万円

費用に影響する主な要素は、工事の範囲、設備や素材のグレード、間取り変更の有無に加え、物件の階数や広さなども関係します。部分的なリフォームであれば数十万円から、全面的なリフォームでは数百万円になることも珍しくありません。

参考：一般社団法人住宅リフォーム推進協議会｜2022年度住宅リフォームに関する消費者実態調査

参考：国土交通省｜部位別リフォーム費用一覧

水まわりのマンションリフォーム費用相場

水回りのリフォームは快適な生活のために重要なポイントです。キッチン、浴室、トイレ、洗面所それぞれの費用相場を見ていきましょう。

キッチンリフォームの費用はどれくらい？

キッチンのリフォーム費用は、システムキッチンの交換だけで50〜150万円が一般的です。レイアウト変更や移動を伴う場合は100〜200万円かかることもあります。高級なシステムキッチンを選んだり、オプションを多く付けたりすると500万円程度まで上がる場合もあります。


キッチンは毎日使う場所なので、使い勝手を重視した設計が重要です。対面式キッチンへの変更や収納の拡充など、生活スタイルに合わせた提案を業者に求めるとよいでしょう。

浴室リフォームにかかる費用相場

浴室のリフォーム費用は50〜150万円が相場です。ユニットバスへの交換が一般的で、サイズやグレードによって価格が変わります。特に高齢者がいる家庭では、バリアフリー対応の浴室にすることで安全性が高まります。段差の解消や手すりの設置・滑りにくい床材の採用などを検討するとよいでしょう。

トイレリフォームの予算と費用の目安

トイレのリフォーム費用は15〜50万円が目安です。便器の交換だけなら比較的安価ですが、内装工事や収納の設置も含めると費用は高くなります。最近では節水型や自動洗浄機能付きなど、高機能なトイレが人気です。


トイレは限られたスペースですが、壁紙や照明の工夫で印象が大きく変わります。清潔感のある空間作りを心がけましょう。

洗面所リフォームの費用と選ぶポイント

洗面所のリフォーム費用は10〜50万円程度です。洗面台の交換だけなら安価ですが、収納や内装も含めると高くなります。洗面所は毎日使う場所なので、使いやすさと収納力を重視するとよいでしょう。


特に家族が多い家庭では、朝の混雑を避けるための工夫が必要です。広さに余裕があれば、ダブルボウルの洗面台の設置も検討してみてはいかがでしょうか。

居室のマンションリフォーム費用相場

居室のリフォームでは、快適な生活空間を作るための工夫が重要です。部屋ごとの費用相場とポイントを見ていきましょう。

リビングリフォームの費用相場とポイント

リビングのリフォーム費用は15〜150万円と幅広く、内容によって大きく変わります。内装の変更だけなら比較的安価ですが、隣接する和室との間仕切りを撤去して拡張するなどの工事を行うと費用は上昇します。


リビングは家族が集まる中心的な空間です。開放感や採光を重視し、家族のライフスタイルに合わせた空間設計を行いましょう。床暖房の設置も検討するとより快適な空間にできるかもしれません。

ダイニングリフォームの費用相場

ダイニングのリフォーム費用は平均して15〜60万円程度です。キッチンと一体化した対面式のダイニングキッチンにする場合は、より高額になることがあります。ダイニングは食事を楽しむ場所であると同時に、作業や団らんの場にもなります。多目的に使える設計を心がけましょう。照明の配置も重要なポイントです。

寝室リフォームの費用と快適空間づくり

寝室のリフォーム費用は15〜60万円が相場です。壁紙の張替えやフローリングの交換・クローゼットの設置などが一般的な工事内容となります。寝室は休息のための空間なので、落ち着いた色調や静かな環境づくりが大切です。収納スペースを十分に確保することも、部屋をすっきりと保つために欠かせません。

玄関リフォームの費用相場と印象アップのコツ

玄関のリフォーム費用は8～25万円程度です。床材の交換や収納の設置・照明の変更などが一般的です。マンションの場合、玄関ドアの内側は専有部分なのでリフォーム可能ですが、外側は共用部分のため原則として変更できません。


玄関は家の顔となる部分です。収納力を高めてすっきりとした印象にすることで、毎日の出入りがスムーズになります。

マンションリフォームの費用を抑えるコツ

限られた予算内でより良いリフォームを実現するためのポイントをご紹介します。

リフォームの優先順位決めが重要

すべてを一度にリフォームすることが理想ですが、予算の制約がある場合は優先順位を決めることが大切です。生活に直結する水回りや毎日使用するリビングなど、重要度の高い場所から順に計画を立てましょう。


また、将来のライフスタイルの変化も考慮に入れることが重要です。子どもの成長や高齢化に備えた設計を心がけましょう。

活用できる補助金や減税制度

リフォーム費用を抑えるためには、各種補助金や減税制度の活用も検討しましょう。省エネリフォームやバリアフリー改修などは、補助金の対象になることがあります。


しかし、補助金制度は年度や地域によって内容が異なり、申請期限もあります。早めに情報収集を行い、計画的に申請を進めることが大切です。

マンションリフォームで注意すべきポイント

マンションリフォームを円滑に進めるためには、いくつかの注意点があります。

管理組合への申請は必須

マンションでのリフォーム工事は、ほとんどの場合、事前に管理組合への申請が必要です。管理規約によって認められていない工事を行うとトラブルの元になるため、事前確認は欠かせません。申請時期はマンションによって異なりますが、「1ヶ月前まで」としているところが多いので、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。

マンションの構造上の制約を確認

マンションには「ラーメン構造」と「壁式構造」の2タイプがあり、特に「壁式構造」では間仕切り壁が建物を支えているため、自由に撤去できない場合があります。また、水回り設備の移動も、配管スペースの問題で制限されることがあります。理想の間取りが実現できるかどうかは、建物の構造によって大きく左右されるため、事前の調査が重要です。

工事前の近隣住民への配慮

マンションでのリフォーム工事は、騒音や振動が隣接する住戸に伝わりやすいという特徴があります。工事前には必ず近隣住民への挨拶を行い、工事期間や時間帯などを伝えておきましょう。


一般的に休日や早朝・夜間の工事は避けるべきです。リフォーム業者が近隣への配慮を行ってくれるかどうかも、業者選びの重要なポイントとなります。

まとめ：マンションリフォームの費用は計画的に準備して理想の住まいを実現しよう

マンションリフォームの費用は工事内容や範囲によって大きく異なります。最新の調査では、マンションリフォームの平均費用は約280万円、水回りのリフォームではトイレ・洗面所が20〜100万円、システムバスが50〜100万円、システムキッチンが75〜200万円が目安です。


理想の住まいを実現するには、予算と優先順位を明確にした上で、計画的に準備しましょう。マンションならではの共用部分と専有部分の区別や管理組合への申請なども忘れてはいけません。


株式会社関西工務店では、お客様のライフスタイルに合わせたリフォームをご提案しています。奈良県を中心に、大阪府や京都府の一部エリアにも対応していますので、マンションリフォームをお考えの方は、ぜひ株式会社関西工務店にご相談ください。